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斎川和平歌集
『明日を塗る色』


十五年という時間を内包して、斎川さんの歌は時に軽く、時に鋭く、自らの内と外を言葉として紡いで、人間の生のありようを歌に刻んでいる。
(内藤 明・跋より)


・三分の時刻み終へ砂時計
 小さきガラスの塔になりたり
・風に光るえぞかんざうと並びたち
 帽子おさへて妻は若やぐ
・きのふけふ明るきみどり
 明日を塗る色を思へり五月の森に


第1歌集
「音」同人
平成24年12月25日発行
四六判上製カバー装204頁
定価:本体2500円[税別]
装幀/真田幸治

 

 
柳谷あゆみ歌集
『ダマスカスへ行く
 前・後・途中

第5回日本短歌協会賞受賞

※品切れ

明日はわからない、わたしもかわらない。

日々 初雪のような驚きと寒さに
たじろぎながら早足で進む
異才 柳谷あゆみの第一歌集

・振れば鈴のごと鳴るだろう
 愛の字の騒がしき夜に文庫を伏せぬ
・まずかった気がするお茶はいま飲むと
 やはりまずくて飲む いとおしい
・スと打てばスペインと出てエクセルよ
 お前のなかに雲があるかい


【栞】
松平盟子「アイヤール月の風も砂も」
斉藤斎藤「ほんとに行くんだ」
東 直子「大胆で繊細な知的言語力」


第1歌集
「かばん」会員
2012年12月31日発行
A5判並製カバー装136頁
定価:本体2000円[税別]
カバー・表紙写真/著者、Eric Gautier
装幀/真田幸治

 

 
寺島弘子歌集
『しをりひも』

日本歌人クラブ
東北ブロック優良歌集賞


編年体でもなく、テーマ別でもなくまとめられたこの一冊から丸ごとの寺島さんが見えてくる。このまとめ方、構成力というか気力にもたいへんおどろかされた。あらたな発見もあった。
(三井ゆき・跋より)


・梢まであけぼの杉は身をふるひ
 午睡の子らに風送りくる
・豆電球ともれるごとく
 はじめての幼の靴が畳に置かる
・ラデツキー行進曲に押されつつ
 一番町までふたり闊歩す

第1歌集
「短歌人」同人
平成24年12月9日発行
A5判上製カバー装226頁
定価:本体2500円[税別]
装幀/真田幸治
 

 
牧野芝草歌集
『整流』


本書には、〈題詠マラソン2004〉で歌を作り始めて以来、2011年までの339首をまとめた。T〜V章が2005年以降2011年までの306首、VT章が〈題詠マラソン2004〉の33首である。T〜V章の歌は制作時期とは無関係に並べ直して掲載した。
(「あとがき」より)


・胸ポケットにペンを七本
 一日のはじめに白衣のボタンを留める
・ぼくの知らない人にほめられているぼくは
 ぼくではなくてたぶん柴犬
・仕事から仕事へ逃避する日々に
 静かにずっと降っている雨

第1歌集
2012年11月19日発行
A5判並製表紙装160頁
定価:本体1800円[税別]
装幀/真田幸治

 

 
海棠みどり歌集
『金砂』


若い頃の海棠みどりさんは往復三時間も四時間もかけて山梨県の八代町から短歌人の東京歌会に通って来ていた。誰かからお寺さんの娘さんだと聞かされたのだったが、それからもう二十年近くが経っただろうか。私は作品を前に今更のように海棠さんの思いの強さ、詩的好奇心の強さを実感し、歌集の誕生に感慨を覚えている。
(中地俊夫・帯より)


・春は桜夏は緑陰秋は銀杏
 人を楽します寺ぞ良きかな
・満開の桜を遠きに眺めつつ
 宴に入れぬわれは寺守り
・児はいまだ産まざりされど死ぬまでに
 星のひとつを生むべきならむ

第1歌集
「短歌人」同人
平成24年10月29日発行
四六判上製カバー装174頁
定価:本体2200円[税別]
装幀/真田幸治
 

 
清原洋子歌集
『冬の虹』

日本歌人クラブ
東北ブロック優良歌集賞


作品から見えて来るのは何時までも若さを失わず、意欲的に詩的世界を開き究めようとする姿勢であり、それを動的に推進しようとする前向きの行動である
(波汐國芳・跋より)


・つぎつぎに胡蝶の翅の輝きの
 われより発ちてゆく気配なり
・つゆの日の晴れ間の空に届きしか
 転身の夢われにきらめく
・震災の難逃れきし紫陽花の
 根の掴みゐる僅かな土を


第1歌集
平成24年10月7日発行
四六判上製カバー装168頁
歌と観照叢書第272篇
定価:本体2500円[税別]
装幀/真田幸治
 

 
都築春彦 編
『若き教師たちへ 紙ヒコーキ』

※品切れ

 第一部「若き教師たちへ」は、若い先生たちに自分たちの経験したことを伝えたいという思いで編集しました。(略)原稿は私の身近にいる先生たちに依頼しました。(略)内容は「思い出」に留め、教訓的、説教調にならないようにとお願いしました。
 第二部「紙ヒコーキ」は、高校という教育現場での一年間のできごと、そのときどきの思いを校内の先生向けに発信しました。自分の勤務校や生徒たちへの思いを綴ったものです。
(「はじめに」より)


平成24年10月7日発行
A5判並製カバー装150頁
定価:本体1500円[税別]
装幀/真田幸治
 

 
内山晶太歌集
『窓、その他』

第57回現代歌人協会賞受賞

静謐なる時間を求め、
流れ、さまよい、時に逆らう。
窓越しの視線が自在に
対象を捉える20代半ばから
10年間の357首を収録。
紆余曲折を経ての
通過点であり到達点、
そして新たなる出発点。
「短歌現代新人賞」を
21歳で受賞した
著者待望の第1歌集。


・降る雨の夜の路面にうつりたる信号の赤を
 踏みたくて踏む
・湯船ふかくに身をしずめおりこのからだ
 ハバロフスクにゆくこともなし
・夜のみずながれてあれは鼠なり
 なめらかにありし二秒の鼠
・なんという日々の小ささ
 抱擁をあるいは生の限界として
・少しひらきてポテトチップを食べている
 手の甲にやがて塩は乗りたり


第1歌集
「短歌人」「pool」所属
2012年9月25日初版発行
2013年3月15日再版発行
四六判上製カバー装234頁
定価:本体2400円[税別]
装幀/真田幸治
 

 
佐藤由美歌集
『遠巻きにゐよ』


 葉隠れに密かに太るマルメロの
 まだ青ければ遠巻きにゐよ


ありふれた日常の断片を、言葉に置き換えた時、思わぬ形でその存在が際立ち、輝き出すことがあります。言葉を越えて、言葉のもっと先にあるもの、意識の外に打ち出されて来るもの、その刹那、その世界に触れたい想いがあります。
(「あとがき」より)


・白芙蓉おほきくゆるる今日ひとひ
 誰にもわが名を呼ばれなかつた
・旅に買ふ塩羊羹も生湯葉も
 思へば母の好みゐしもの
・「捕鯨船」なんのはづみか娘とわれの
 口にのぼれり海に行かうか


第1歌集
「短歌人」会員
2012年9月9日発行
四六判上製カバー装196頁
定価:本体2500円[税別]
装幀/真田幸治
 

 
大久保明歌集
『慣らしの時間』


・エアコンも日頃動かさずにあらば
 慣らしの時間の必要と聞く
・父をおくり母をおくりて日没を
 美しきと思う時のきたりぬ
・樹の下の仏像に架かる蜘蛛の糸
 日の差し来れば虹の立ちたり


大久保さんの作品はのびやかである。日常を再発見し、旅を楽しむ中で、そしてまたこれまでの経験の回想の中にも、歌の材料はたくさんあるだろう。大久保さんは、これからも、そういった材料をためつすがめつしながら、表現の幅を広げてゆかれるだろう。
(真中朋久・跋より)


第1歌集
平成24年9月3日発行
四六判上製カバー装218頁
塔21世紀叢書第206篇
定価:本体2500円[税別]
装幀/真田幸治
 

 
茨城県歌人協会合同歌集
『水渚』(みずぎわ)


新人の小さな力ではあるが、かなり意欲的に地方性に対する根強い信頼と郷愁を護り、控え目であるが作者一人一人が出発点としているところに注目したい。より大きな連帯感をもった新しい本集の拠点になるだろう。
(小國勝男・後書より)

【本書の内容】
眼で見る六年のアルバム(口絵・モノクロ10頁)
第二合同歌集へのメッセージ
作品 会員353名の作品と歌歴
「茨城県歌人協会賞」受賞歌集講評
茨城県歌人協会役員一覧
県内発行歌人団体・短歌誌現況
県内地域短歌会一覧
茨城県歌人協会六年の歩み
主要物故歌人―茨城県歌人協会会員を中心に
茨城県歌人協会規約
後書


第2合同歌集
平成24年9月15日発行
A5判上製カバー装390頁
定価:本体3810円[税別]
装幀/真田幸治
装画/新居田郁夫
 

 
紺野裕子歌集
『硝子のむかう』


老いゆく親の看取りとその死。重い現実を引き受けながら、しかし作者のこころにはいつも透明でやわらかな風が吹いている。風に乗ってながれくる、みずみずしい「うた」が聞こえる。そのかがやきに杯を上げよう。
(小池 光・帯より)


・押し車にからだあづけて母が立つ
 重き硝子のとびらのむかう
・異人館の日の差すまどに置かれゐる
 小さきヴァイオリンをふりかへり見つ
・ホロヴィッツの弾ける「展覧会の絵」に
 手花火のやうなノイズをきけり

第2歌集
平成24年8月1日発行
A5判上製カバー装164頁
定価:本体2500円[税別]
装幀/真田幸治
 

 
近藤かすみ歌集
『雲ケ畑まで』

第38回現代歌人集会賞受賞

「もの」への注目、それは近藤が選びとった方法とも言えるだろう。
(香川ヒサ)
彼女の思いは、目の前にある「もの」の陰影とともにさりげなく読者の前に差し出される。
(大辻隆弘)
作者は時間感覚が独特で、しばしば十年二十年の歳月をあっという間に飛び越えて過去が現在になってしまう。
(小池 光)


・白日傘さして私を捨てにゆく
 とつぴんぱらりと雲ケ畑まで
・鬼灯が枯れてゐたつけ
 はじめてのひとり暮らしの子のアパートに
・待てど来ぬ5番のバスがわたくしに
 じつくり見せる朱の大鳥居


栞/香川ヒサ、大辻隆弘、小池 光

第1歌集
2012年8月11日発行
四六判並製カバー装152頁
定価:本体2300円[税別]
装幀/真田幸治
 

 
山本秀子歌集
『花の時間』

柴舟会賞受賞

 わたすげの花の穂ゆれて共々に
 花の時間をかたむけている

 
作品を読みすすめてゆくほどに、山本秀子さんはその時々の人生のあれこれがすべて自分自身のものであることをやわらかく受容し、抱きしめるように表現してゆくことに気付きます。そしておのずから、読むものの心の中に共感の像を立ち上がらせ、言葉を越えたしなやかな強さに出会うことでしょう。
(朝倉富士子・序より)


・花芽起こしの風さわやかに吹くからに
 あなたを許す胸を開いて
・身の巾に生きよと言いし母思う
 竹の林のしなやかな揺れ
・栄転を拒み生涯を一技師に
 終えたる父の遺品のハンマー


第1歌集
序・朝倉富士子
跋・浦上光子
平成24年7月14日発行
四六判上製カバー装234頁
歌と観照叢書第271篇
定価:本体2500円[税別]
装幀/真田幸治
装画/阿部笙子
 

 
大森浄子歌集
『千年をふたつ』


・薔薇の風とほる道あり
 おもひ込みはげしくわれの四たび通へる
・千年をふたつ生き来し大楠の
 めぐり明るむ白蛍草
・行徳のおばあちやんの〈名はきよこ〉
 犀が名を持つごとく驚く

  
誰のものでもない独特の自然観、願いや祈りをこめた人間関係、大森さんは時の推移の一瞬一瞬と真摯に向き合い、そして深く楽しむ。そこから浮かびあがってくるのは、清潔でうつくしいバランスを保った作品であり作者像である。
(三井ゆき・帯より)


第2歌集
2012年7月14日発行
四六判上製カバー装174頁
定価:本体2500円[税別]
装幀/真田幸治
装画/著者
 

 
尾崎潤子歌集
『七月の蜻蛉』


・葱坊主ならぶ畑に風吹けば
 足踏みオルガン鳴るかとおもふ
・その曲線うるはしきかな
 その値段おそろしきかなサクソフォーンの
・不透明な未来といへど喜ばん
 たつた今ここで生きてゐること

  
過不足なく表現された、爽快な作品世界。
尾崎潤子さんの歌は、そのように、出発時から整っていたのである。
その行き方が順調に推移する中、大病に遭遇。
勁健な尾崎さんはしかし、病と闘いながらまた成長した。
そうして歌は、さらに豊かになってきている。
(狩野一男・帯より)


第1歌集
平成24年4月8日発行
コスモス叢書第993篇
四六判上製カバー装248頁
定価:本体2500円[税別]
装幀/真田幸治
 

 
菊池孝彦歌集
『彼の麦束』


・梅雨明けてはや秋立ちぬ
 ひかりより風より迅し語の到来は
・ふゆの河ながれさびしき顛末は
 わたくしといふ橋上の人
・朝をわたるひかりのなかを
 花びらのひとつひとつ 暗渠へと続く水路に

  
季の推移のなか、
世界を俯瞰する眼差し。
静謐なる声は、
日々を鋭く照射する。
定型によって
己の存在を自問する最新歌集。


第3歌集
2012年3月18日発行
四六判上製カバー装134頁
定価:本体2000円[税別]
装幀/真田幸治
カバー写真/著者
 

 
菊池孝彦歌集
『まなざさる』


・生きるのにほどよいひねくれ方をするは
 なかなかのもの
・憤死という死に方あり
 憤生という生き方ありやなしや
・帰らんとする者さまよいはじめる者ありて
 今が夕暮れ時ぞ

  
手づかみの直接性に切り込もうとしていた熕」の手法と通ずるものがあるが、直観力というかねじり方という点では、菊池さんのは知的直観力という面がつよいようだ。
(三井ゆき・栞より)


第2歌集
2012年3月3日発行
四六判上製カバー装110頁
定価:本体1800円[税別]
装幀/真田幸治
カバー写真/著者
 

 
CD−ROM版
『多久麻歌論集+5歌集』


歌論「包括詩としての短歌」「現在短歌論」「二十一音節英語定型」、実験としての「声読歌集」、一貫してオリジナルを追求、短歌実作への応用を試みた著者六十年の集大成。既刊歌集一冊と未完の歌論集、四歌集を収録。

歌論集280頁、収録歌数約2700首


歌論集
『暦年』1952−2010
歌集
『そして白堊』1983−1994(2006年 短歌新聞社刊)
『帽状期』1995−1998
『鐘状期』1998−2001
『鐘状期以降』2002−2005
『萠出期』2006−2011

多さんの笑い声/中地俊夫


2012年3月9日発行
定価:本体2000円[税別]
装幀/真田幸治
*直販のみ
 

 
葉山宣淳歌集
『屑籠の歌拾遺』


・豊かさにパラドックスなどあるわけが
 ないじゃないのと茄子の漬物
・頼まれて七味を買いに街に出て
 夏の祭りにまぎれゆきたり
・忘れ去ったはずの記憶がよみがえる
 老いは素描の如きものなり


「東海短歌」発表作(1955年〜1957年)、
「未来」発表作(1985年〜2011年)、
約1800首を収録。
喜寿を過ぎ、短歌により来し方を振り返る。


第1歌集
平成24年3月8日発行
四六判上製カバー装368頁
非売品(入手ご希望の方はお問い合わせください)
装幀/真田幸治
 

 
神代勝敏歌集
『庭の時間』


・捨て子猫うごく落ち葉にたはむれて
 ああそののちに横たはりをり
・若者が猫にツナ缶食はせゐる
 二十三時のコンビニの前
・訪問しレントゲン写真撮りにきて
 まづその家のコンセントをさがす


職業詠や医療の現場からの歌は少ない。最初わたしはそれを残念に思った。でもそのスタンスが神代さんらしくも思えてきた。何事に対してもすこし遅れて、ちょっと角度をつけてつきあっていくよりない人がいる。それがその人の性分である。神代さんの歌はどれもこれもそういう表情をたたえていて、一人でそこに佇み、戻ることなく過ぎてゆく人々や、季節の鳥や、花を惜しんで眺めている。長い間「短歌人」の校正や雑事を黙々と果たしてこられた。「短歌人」はこの寡黙な人に対して恩義がある。著者とともに初々しいこの刊行をよろこぶ。
(小池 光・帯より)


第1歌集
2011年11月12日発行
四六判上製カバー装186頁
定価:本体2200円[税別]
装幀/真田幸治
 

 
久保芳美歌集
『金襴緞子』

第4回日本短歌協会賞受賞

・ぴろぴろの薄いレンズを眼にいれる
 ああ人々は輪郭をもつ
・ファッションで愛するフリをするならば
 金襴緞子でずっしりどっしり
・ゆゆゆゆゆ由々しい比喩のドレス着た
 言葉が裾踏みおおお危ない


作者は、文字や人名や成句といった“記号としての言葉”によって、妖怪的な自己と人間的な自己との接続をたえず試みているのではないか……
(佐藤弓生・栞より)

注目したのは、この作家が「言葉」つまり短歌も同じような「演出の所産」とみなしていることだ。「装い」と「本質」をこすり合わせて、ポエティックな生を展開している。
(依田仁美・栞より)


第1歌集
2011年11月9日発行
四六判並製カバー装152頁
定価:本体1900円[税別]
装幀/真田幸治
カバー・本文イラスト/Ryoojing
 

 
井上春代歌集
『陽だまり』


・大学の演習林のくらがりを
 通りぬけたる風がおいしい
・二十年前痛めし膝をだましだまし
 使いて化石となる気配する
・対面式キッチンの向こう
 スペースが広すぎるのも淋しきものを


井上春代さんのうたは、明るくて、軽々として、小気味よい歌だ。なにげない日常生活の中からするどい矢を放ってよこす。肩を怒らせて苦吟するのでなく、やすやすと唇に上った発見のひとつひとつが、明晰な一首の短歌になって、読む者はしばし、言葉の海のみぎわに楽しむ。
(小池 光・帯より)


第1歌集
跋・中地俊夫
2011年10月11日発行
四六判並製カバー装208頁
定価:本体2300円[税別]
装幀/真田幸治
 

 
杉附P夫歌集
『食卓の音楽
 新装版

2刷出来

はばたく言葉、
みずみずしい抒情、
そして自由なる詩想

幻の第一歌集、
刊行より24年を経て、
待望の新装版。

228首収録。
各章扉に著者撮影の写真。

栞=前田雪子・永井陽子・井辻朱美・中山明

・ティ・カップに内接円をなすレモン
 占星術をかつて信ぜず
・くだものの皮ほぐれつつくだものの
 芯にサティのオルゴール鳴り
・たくさんの空の遠さにかこまれし
 人さし指の秋の灯台
・少しさむい春の夜だからワグナーの
 トランペット群ぎんいろがよい
・かなしみよりもっとも無縁のところにて
 りんごの芯が蜜を貯めいる

第1歌集 新装版
2011年9月22日 第1刷発行
2015年9月22日 第2刷発行
A5判並製カバー装154頁
定価:本体2000円[税別]
装幀/真田幸治
 

 
森映子歌集
『頭をすべて空っぽにして』



・教室にワックスかけて花飾る
 頭をすべて空っぽにして


私は、森さんの無器用さが好きである。己の弱さを知る者は、強く生きられると信じている。彼女を知る人は、彼女を羨む。
(佐藤千代子・跋より)


・ただ何もすることがないからじゃなく
 したくないから海を見つめる
・君たちがまっすぐ生きるということを
 軌道のない我に教えてくれる
・我のこと「向日葵だね」と言った君
 今でもそうだと言ってくれるか


第1歌集
平成23年8月22日発行
四六判上製カバー装180頁
歌と鑑照叢書第264篇
定価:本体2500円[税別]
装幀/真田幸治
 

 
五十嵐敏夫歌集
『淡き日輪』



・六本木ヒルズはなけれど青空に
 雪をいただく月山があり
・照れもなく君の手をとり歩みゆく
 初めての道哲学の道


五十嵐さんは、短歌ばかりではなく畑作にも大いに意欲をしめしていて、そこから想を得た、こまやかな自然詠も魅力にとんでいる。スポーツマンであった人の心の底に、このようなナイーブな感性がどのようなかたちで湛えられていたのかをふしぎにおもう……
(三井ゆき・跋より)


第1歌集
平成23年8月10日発行
四六判上製カバー装188頁
定価:本体2200円[税別]
装幀/真田幸治
 

 
関谷啓子歌集
『梨色の日々』



・誰からも好かれていると言われれば
 ペンペン草のようなさびしさ
・娘の部屋はわが部屋となり
 いくつかの金の画鋲を壁よりはずす
・雲ばかり見ているうちに夕雲に
 なってしまいしわれかもしれず


しなやかに、たおやかにマイペースを貫く関谷さんの勁さは作品のやさしさでもある。何かをことさら主張しなくても、ありようそのものが主張として存在する歌との一体化、その繊細に私はこころ動かされる。
(三井ゆき・帯より)


第5歌集
平成23年7月18日発行
四六判上製カバー装222頁
定価:本体2500円[税別]
装幀/真田幸治
 

 
『熕」一誌アルバム』

*本書は非売品です。入手を御希望の方はメールにてお問い合わせください。


没後10年。
140枚の写真(うちカラー54枚)により、71年の生涯を振り返る。
水彩画2点収載。

平成23年5月12日発行
A5判上製カバー装84頁
六花書林制作
非売品
限定150部
造本/真田幸治
 

 
鈴木竹志評論集
『孤独なる歌人たち 現代女性歌人論

第2回中日短歌大賞受賞

※品切れ

河野愛子、加藤淑子、横山未来子、 冬道麻子、永井陽子、沢口芙美を論じる

人間はどうしようもなく、孤独と向き合わざるをえない。しかし、孤独とどう向き合ったかによって、その人の真価が決まる。私は、この「孤独なる歌人たち」を書き続けることによって、女性歌人たちが孤独とどのように向き合ってきたかを考えることができた。それは取りも直さず、私自身がどう孤独と向き合うかを考えることでもあった。
(本書より)

I 河野愛子論
はじめに/『魚文光』という歌集/『魚文光』を読む/『鳥繭』を読む/『黒羅』を読む前に/『黒羅』を読む/『反歌篇』の世界/『夜は流れる』以降/終わりに

II 孤独なる歌人たち
加藤淑子の歌/横山未来子の歌/冬道麻子の歌/永井陽子の歌/沢口芙美の歌

2011年5月16日発行
四六判上製カバー装208頁
コスモス叢書第967篇
定価:本体2500円[税別]
装幀/真田幸治
 

 
合同歌集
『間奏曲』
インテルメッツォ


すでにながいキャリアを積み、個人の歌集を刊行しているメンバーの、ノートによる輪読の勉強会の一つの成果として編まれたという点で、めずらしい合同歌集なのではないかと思う。それぞれの世界をもつ、四人のかたがたの合同歌集を、とてもいい光景として感じている。
(源 陽子・『間奏曲』を読む より)

・絞られし明かりのなかのペンの文字
 筆の文字を一生(ひとよ)を貫ける文字
             糸永知子

・やほよろづの神のいませるトポスにて
 粛々とわれは歯を磨きをり
             河野泰子

・菓子箱にいせ辰千代紙貼りし日の
 ふのりの匂い騙されていい
             寒野紗也

・「羽衣」を観て帰る街降るとなく
 雪人々の肩に散りおり
             山本照子


2011年4月5日発行
A5判上製カバー装170頁
定価:本体2000円[税別]
装幀/真田幸治
 

 
志田節子第一歌集
『若木山
 をさなぎやま


札幌での生活は故郷の山形で過ごした年月をとうに越えている。にもかかわらず著者がこれだけ強く望郷の念かられるというのは、故郷大井沢が著者にとって何物にも代えがたい地であるからなのだろう。
(中地俊夫・跋より)

・水のかたへに若き夫と子と
 唐黍を食む家族がありき
・「山河有情」父の書の軸
 かすかなる風に動けりふるさと恋し
・逝きてなほ夫はわたしの守り神
 大きな長靴玄関に置く


2011年3月6日発行
四六判上製カバー装214頁
定価:本体2500円[税別]
装幀/真田幸治
 

 
人見邦子第六歌集
『春風つかむ』


・歩むとき秋の耳殻をやはらかく
 刺激してゐるくさぐさのこゑ
・何かしらからだの内より動きだし
 手足ゆはゆは春風つかむ
・錆の浮くノブ開かれて
 ルネッサンス咲きたる時のまほろばに立つ


さまざまな旅を重ねて、夢と現の間を浮遊し、彷徨する言葉たち。
〈世界〉を言葉によって捉えることで、新たな輪郭を描く。

2011年1月21日発行
四六判上製カバー装158頁
定価:本体2500円[税別]
装幀/真田幸治